Data-Driven Evaluation of Batting Timing
Data-Driven Evaluation of Batting Timing
実戦データを用いた打撃タイミング能力の定量評価
野球の打撃では,ボールがホームベースに到達するまで速いボールでは約0.4秒程度、一方で遅いボールでは0.6秒程度と様々に変化します。投手はそれをバッターに分からせないように投げ分けます。 打者は投手がボールをリリースしてからボールが到達するまでの間に、軌道を予測し、適切なタイミングでスイングを開始する必要があります。
従来のソフトボールを対象とした研究では、実験室環境において「投球到達時間」と「スイング開始時刻」の関係を各打者ごとに分析し,調整の安定性を評価していました。しかし実際の試合を対象として試したところ,カウント状況や配球戦略などの影響もあり,安定していることが必ずしも良い打撃成績につながるわけではないことが分かりました。
そこで本研究では発想を転換し,
良い結果を生んだタイミングにどれだけ近いか
という観点からタイミング能力を評価する方法を提案しました。
実際の公式戦データ(TrackMan+試合映像)を用いて, 長打が生まれたスイングだけを抽出し,そこから統計的に“理想的なスイング開始タイミング”を定義します。各打者がその理想タイミングからどれだけずれているかを数値化することで,実戦環境におけるタイミング能力を評価します。

理想タイミングからのずれと打撃成績の関係